求職者の方へ
屋根の構造について知ろう!
屋根の基本材料には【垂木(たるき)】があります。
この材料が、一般的には約45㎝間隔で設置されます。
屋根材の固定なども、この垂木に合わせて釘を打つくことで、雨漏りの可能性を少なくすることができます。
垂木の次に設置しているのが【野地板(のじいた)】です。
野地板の上に防水紙(ルーフィング)を被せるように設置し、さらに屋根材を貼り付けます。
防水紙は雨から室内を守ってくれるのにとても大きな役割を果たしております。
種類が豊富にあるので、住宅に合わせて適切な防水紙を選ぶことも職人の腕が試されます。
屋根材は、普段私たちが目にしている部分です。屋根材は直接外観に関わる部分になるので、デザイン性なども重視されます。
屋根は、防水紙と屋根材の2段構えで雨漏りから家を守ります。
代表的な屋根材
スレート屋根
日本で最も多い屋根材です。
セメントと強化繊維を主剤にした板状の薄型屋根材です。
以前はアスベストが含まれていましたが、近年ではアスベストを用いずに作られております。屋根の面と面には棟板金と呼ばれる金属製の板を被せることで雨水を受け流し雨漏りを防止する構造となります。
主に釘で1枚1枚を防水紙の上から固定して設置します。
金属屋根
対数異性に優れており、屋根の勾配が緩くても使うことができます。
竪葺き・横葺きの2種類があります。
- 【竪葺き】
- 屋根のてっぺんから軒先まで繋ぎはなく、1枚もので張り合わせるので、雨に強い屋根材と言えます。
- 【横葺き】
- 薄型スレートと同様に1枚1枚を釘で固定して貼り合わせます。
他にもアスファルトシングル・ガルバリウム・石付金属屋根・セメントを当社では取り扱っております。
雨は上から下に流れていくため、防水紙・屋根材は全て下から上に貼り上げていきます!
貼り合わせや貼り方で雨を受け入れないような施工方法として、下から順番に設置していきます。
屋根の形とそれぞれの特徴
切妻(きりづま)屋根
ほぼ長さの同じ2つの面のみで構成されております。シンプルな形なので工事が比較的簡単で防水処理の欠陥が少なく、トラブルが発生しにくいメリットがあり、メンテナンスも比較的簡単です。
寄棟(よせむね)屋根
屋根の頂上から軒先に向かって4方向に屋根の面がある構造です。デザインによっては現代的な印象にもなるので和風・洋風のどちらでも幅広く使われております。4方面に屋根の面が分散されているので風雨や雪などの影響も分散されます。
片流れ屋根
切妻屋根を半分に切ったような形の屋根です。シンプルでスタイリッシュな見た目のため、デザイン性を重視される方々の支持を集めております。
しかし、1面に雨が集中してしまうため、大雨の際には、1つしかない雨樋から雨水が溢れてしまうトラブルが発生しやすいです。
陸(ろく)屋根
ビルやマンションで多く見かけますが、スタイリッシュなデザインから戸建住宅でも普及してきております。屋根面が平らなことから、バルコニーやベランダ代わりのスペースとして活用できますが、傾斜がない構造上水が流れずに溜まってしまうため、雨漏りの危険性が高まります。
半切妻屋根
切妻屋根の棟を一部切り取った形状で、屋根上部から途中まで寄棟屋根の形状をしております。道路斜線や日影規制など法的な制約により使われる事が多く、半切妻屋根にすることで制限内に収めることができます。切妻屋根などと比較すると、棟の形が少し複雑であるため、雨漏りが発生しやすいです。
方形(ほうぎょう)屋根
1つの頂点から4方向へ、屋根面が同じ角度で傾斜している、ピラミッドのような形の屋根をしております。全ての屋根面が三角形であるため、ソーラーパネルの設置には不向きです。
入母屋(いりもや)屋根
切妻屋根と寄棟屋根を組み合わせたような形状で、田舎で見かけることが多い屋根です。上部の切妻部分と下部の寄棟部分が、一続きになっております。日本の伝統的なスタイルなので、和風の住宅に最適なデザインです。雨漏りなどの水トラブルが発生しにくいですが、形状が複雑なため工事が高額になります。
錣(しころ)屋根
古代から存在する形状の屋根です。寄棟屋根の上に切妻屋根を乗せたような作りをしており、寺院などでよく見られます。大棟から軒まで1枚の面ではなく、一段の区切りをつけてすぐその下から軒までを葺くデザインです。通常より防水紙を多めに重ねて施工するので、より雨漏りが防げます。
差しかけ屋根
切妻屋根に敢えて段差をつけて、高さの違う片流れ屋根を合わせたようなアシンメトリー(非対称)な形状です。切妻屋根と片流れ屋根のメリットを持ち、なおかつお互いのデメリットを解消するデザインをしております。施工に慣れたリフォーム会社を選ぶのが重要です。
越(こし)屋根
採光や風通しのための屋根の上に、さらに小さな屋根組をのせた形状の屋根です。窓の設置の仕方次第で、夏の日射しを防ぎ、冬は採光しやすくなります。構造が複雑なため、雨漏りが多発する傾向があります。
バタフライ型屋根
蝶々の羽を広げたようなユニークな形で、屋根の端から真ん中に向かって低くなっている、V字型になるような形状です。屋根の真ん中が谷となり、雨水などが溜まるような形式になっているため、豪雪地域ではおすすめできない屋根形状です。
のこぎり屋根
片流れ屋根が連なった形の屋根です。以前は広い工場などでよく見かけられてきた形状の屋根です。部採光面はほとんどが北向きになっており、屋根の鋸の刃の短辺に当たる部分に大きな採光面を取り、内部は奥まで明るく、日中の光量の変化が少ない安定した一定の光源が得られます。